香港「七一遊行」レポ

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今年の6月下旬から8月上旬にかけて、筆者は香港に滞在していた。滞在中に「七一遊行」と呼ばれる大規模なデモに遭遇する機会があったので、今更感があるものの本記事では「七一遊行」の様子についてレポしたいと思う。

1997年7月1日に香港の主権はイギリスから中華人民共和国に移譲された。毎年7月1日には金紫荊廣場(Golden Bauhinia Square)で政府主催の記念式典が開催される中、香港で「民主派」と呼ばれるような層が「七一遊行」と銘打って中心部でデモを行う--このように筆者は七一遊行について理解していた。しかし、必ずしも民主派の主張に基づいた参加者だけがデモ行進をしているわけではなかった。

今年の7月1日、筆者はまず香港島の東側の上環という地域にいた。その後民主派団体の民間人權陣線(Civil Human Rights Front)のFacebookを見て、デモ隊がその時点で居そうだった灣仔という地域に向かった。

そしてMTR(香港の地下鉄)の灣仔駅から大通りに出たところ...

早速デモ隊が目の前にいたのにはさすがに驚いたが、普通に面白かった(オタク)。写真には民主黨や公民黨といった民主派政党の幟も確認できる。この段階では筆者は七一遊行のPro-democracyな側面をかなり感じていた。

デモ隊の中だと落ち着いてデモを鑑賞できないので、反対車線に移動して隊列を眺めたところ、これがかなり長いことが確認できた。

 ぼんやりとデモを眺めていると、民主派以外にも色々な勢力がいて見てて楽しかった。

香港でも青天白日旗は規制されたりすると聞いてただけに、これは滅茶苦茶面白かった。

そして気がついたら法輪功の隊列が目の前に来ていた。

法輪功の隊列の近くにはカトリック系団体の香港天主教勞工事務委員會の幟もあった。

 法輪功の隊列が過ぎた後は学生などの個人が幟を持って思い思いに歩いていた。

 今回、七一遊行を野次馬しに行ったところ、民主派でまとまってデモ行進しているというよりは、民国ガチ勢とか江沢民が嫌いな人たちもいたのは正直意外だった。Pro-democracyな主張をするだけではなく、自由な政治的な表現をする場所として七一遊行は機能しているのではないか、そう思えた。 

追記

 知り合いがデモ隊に混ざっていたのは面白かった。